鍼灸

■ 鍼灸とは?

鍼灸(しんきゅう)とは、 「鍼(はり)」と「灸(きゅう)」という2つの方法で体に刺激を与え、症状を改善したり、体のバランスを整えたりする治療法です。 東洋医学に基づいた伝統医療であり、日本では国家資格を持つ専門家(鍼師・灸師)が施術を行います。 近年では西洋医学との併用も進み、科学的にも効果が認められつつある補完医療として注目されています。

■ 「鍼(はり)」とは?

非常に細いステンレス製の鍼(髪の毛ほどの太さ)を皮膚に軽く刺して、  ツボ(経穴)や筋肉を刺激する施術です。 痛みをほとんど感じず、安全性も高いのが特徴です。 鍼の刺激によって血流が改善され、痛みを緩和したり、自律神経が整ったりします。

■ 「灸(きゅう)」とは?

ヨモギから作った「もぐさ」というお灸の材料を使い、  皮膚の表面やツボを温めて、体の巡りを良くする施術です。 熱を直接感じる方法と、間接的に温める「間接灸」があります。 灸は冷えや慢性的な疲れ、消化不良、免疫力の向上にも効果があるとされています。

■ 鍼灸の主な効果

痛みの緩和  → 肩こり・腰痛・神経痛・関節痛など、慢性痛への対応に有効です。 血行促進と体の巡り改善  → 手足の冷えやむくみ、こわばりなどが改善されやすくなります。

自律神経の調整  → 不眠・倦怠感・便秘・めまいなど、原因がはっきりしない体調不良にも対応します。

免疫力のサポート  → 灸による温熱刺激は、体の防御反応を高めるとされています。 ■ 訪問施術での活用例

訪問鍼灸マッサージの現場では、以下のようなケースで鍼灸が活用されています

脳梗塞の後遺症による麻痺やしびれの軽減

パーキンソン病による筋肉のこわばりの緩和

長時間の寝たきりによる血流不良や痛みの改善

慢性の肩こり・腰痛・膝の痛みの緩和

冷え性・便秘・不眠・疲労感の軽減

▶ 鍼灸は、薬に頼らず自然な回復力を引き出すケアとして、多くの高齢者にも受け入れられています。

■ 資格と安全性について

鍼灸を行うには、厚生労働省認可の国家資格(はり師・きゅう師)が必要です。 施術には使い捨ての清潔な鍼を使用し、感染症対策も万全です。 高齢者や持病のある方にも、安全に対応できる施術が行われます。

NEW